角館の“ささら”2010年
角館の“ささら”2010年
日時:2010年8月15日(日) 

場所:秋田県仙北市 角館町 中心街 および 白岩地区近辺
★奉納:雲巌寺(角館町 白岩)
 14:30〜 白岩ささら 堂野口ささら

★演舞:樺細工伝承館 (角館町 市街地)
 14:00〜 広久内ささら

★演舞:立町ポケットパーク(角館町市街地 角館郵便局前〜立町十字路)
 18:00〜21:00

 @18:00〜18:20 堂野口ささら
 A18:20〜18:40 広久内ささら
 B18:45〜18:55 踊りパレード
 C19:00〜19:20 白岩ささら
 D19:20〜19:40 堂野口ささら
 E19:45〜19:55 踊りパレード
 F20:00〜20:20 広久内ささら
 G20:20〜20:40 白岩ささら


★演舞:商店街
 駅前 駅前蔵前 19:10〜19:30 広久内ささら
 上新町 かつらぎ前 19:40〜20:00 白岩ささら
 駅通り 渡辺なると餅店 となり駐車場 20:20〜20:40 堂野口ささら




各団体の内容・日程

団体名 伝承地 上演場所 日程 構成 演目 伝承組織 現状
堂野口ささら 堂野口地域 水神社,雲巌寺,園田,集落内 7日 笠揃い,水神社で舞う
13日 夕方 水神社で舞った後、集落内へ
14日 朝から集落めぐり
15日 昼2時 雲巌寺
 夜 角館の送り盆行事
17日 笠納め
@ 舞手(ささらスリ) 赤獅子1 女獅子1 男獅子1
 カラス(赤の鳥面に頬被り ささらを持つ) A 笛(3〜4名)
B 謡あげ(5〜6名)
@ なで渡り[道中(その場所まで行く途中)]
A 宿入り[ニワに入ったとき(家の前に入ったとき)]
B 舞の演目
 神立ち(かんだち)
 神楽(かぐら)=奉納舞
 恋慕(れんぼ)=供養舞
 八割り(はちわり)
 踞(ねまり)=供養舞
★大名行列の場合
 先払い2名 ぼんぼり1名 旗持ち1名 唐神1名
 大将1名 刀持1名 棒つかい4〜8名 十束一俵1名
 鋏箱(はさんばこ)1名 唐団扇1名 ザッツァカ1名 獅子3名
堂野口若者会 堂野口地域の18歳以上の男子全員が加入。40歳で退会するまで活動
白岩ささら 白岩地域 雲巌寺,白岩神明社,集落内 7日 夜 白岩神明社
13日 夜 雲巌寺
14日 朝から集落めぐり
15日 昼2時 雲巌寺
  夜 角館の送り盆行事
16日 集落めぐり
20日 白岩神明社 笠納め
@舞手(ささらスリ)
 黒1 [雄獅子]
 赤1[雄獅子]
 緑1[メ獅子(子供獅子)]
 ザッツァガ[ひょっとこに頬被り,ささらを持つ]
A笛(3〜4名)
B謡あげ(2〜3名)
@ なで渡り[道中(その場所まで行く途中)]
A 宿入り[ニワに入ったとき(家の前に入ったとき)]
B 舞の演目
 神立ち(かんだち)
 恋慕(れんぼ)=供養舞
 踞(ねまり)=供養舞
 つくり
★大名行列の場合
 先払い2名 ぼんぼり1名 旗持ち1名 唐神1名 大将1名 
 刀持1名 棒つかい4〜8名 十束一俵1名 鋏箱(はさんばこ)1名
 唐団扇1名 ザッツァカ1名 獅子3名
白岩若者会 白岩地域内の男子が参加。35歳で退会までの期間活動する。
広久内ささら 白岩広久内地域 白山神社,五社神社,稲荷神社,雲巌寺,集落内 7日 夜 足揃い 白山神社
13日 白山神社で舞った後、集落内へ
14日 朝から部落めぐり 15日朝6時まで
15日 昼 雲巌寺(いく場合もある)
 夜 角館の送り盆行事
17日 広久内 五社神社
18日 広久内 稲荷神社
19日 笠納め
@舞手(ささらスリ)
 黒1[雄獅子]
 赤2[角の大きい方が雄獅子,小さいほうが雌獅子]
 ザッツァガ[ひょっとこに頬被り ささらを持つ]
 オーヘイ[長い顔の面を被り周りを廻る]
A笛(3〜4名)
B謡あげ(5〜6名)
@なで渡り[道中(その場所まで行く途中)]
A宿入り[ニワに入った時(家の前に入ったとき)]
B舞の演目
 恋慕(れんぼ)
 位(くるい)=奉納舞
 踞(ねまり)
広久内ささら保存会 広久内地域の男子全員が対象で、年齢の制限がなく皆で活動する
下川原ささら 下川原地域 集落内,墓御堂,松庵寺 7日 獅子作り
13日 夕方から翌朝8時頃まで集落廻り
14日 夕方から翌朝8時頃まで集落廻り
15日 夜 角館の送り盆行事
16日 11時頃から松庵寺
20日 笠納め
@ 舞手(ささらスリ)
雄獅子1(朱色の二又の角が2つ)
 雌獅子1(朱色の小さい角が2つ)
 中獅子1(黒の角が2つ)
 棒使い2人×2組
 顔を隠す布をコガキといい、雄獅子がのぼり龍,
 中獅子がくだり龍,雌獅子が狛犬の絵柄のコガキを付けるのが特徴
A笛2名
B謡あげ2名
@道中1[道筋]
A道中2[家の前に入ったとき]
B舞いの演目
 神立ち(かんだち)
 恋慕(れんぼ)=墓での供養舞
 踞(ねまり)=家の供養舞
 神楽(かぐら)=神社仏閣,地蔵さん
 八割(はちわり)=神楽の最後に付ける場合が多い

★正式の行列の場合
 ぼんしょう2本 からすかっきり むさしの2本 とうちわ
 棒使い2組 その他
下川原ささら保存会 下川原地域の長男が獅子舞その他、長男でない男子が笛・謡を、各家で跡取ができるまで継続する。



「ささら」は、「三匹獅子」を中心とした芸能。
角館近辺では盆行事として祖霊・新仏供養と五穀豊穣のためにおこなわれている。
獅子だけでなく、大きな行事がある際には、「大名行列」を伴うこともある。
秋田県一円に同様の芸能は数多くあり、全国的にもこういった「行列」などと組み合わさった三匹獅子はある。
しかし、なんといっても獅子の動きの強烈さは角館ならでは。
時に幾何学的、時に粘っこく動く舞は、あまり伝統的な和のモノに興味がない人にもダイレクトに衝撃を与えるだろう。
「観光行事」という名称ながら、角館市街地や雲巌寺の雰囲気も趣があり、多くの人が見やすく、また深く楽しめる行事だということは間違いない。







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